第30回まとめ:人が続けたくなる仕組みをどうデザインするか

ゲーミフィケーション

今回のブログシリーズでは、次のことを学びました:

第1~10回までが「なぜ人は続けたくなるのか、ゲーム的な仕組みの心理」

ログインボーナスやスタンプカードなど、日常にもある「小さな工夫」が継続のカギ

第11~20回までが「ゲームから学ぶ人を動かす仕組み」

デイリーミッション、レベルアップ、ランキング、ガチャなどの具体的な仕組み

第21~29回までが「ゲームの外で活きるゲーミフィケーション」

教育、健康、EC、社内研修、SNS、AI・メタバース・IoTなど、多様な応用例

つまり、“続けたくなる”仕組みはゲームだけでなく、日常や仕事にも応用できることがわかりました。

続けたくなる仕組みの共通点

シリーズ全体を通して見えてきた、成功する仕組みのポイントは次の3つです:

成長や進捗を“見える化”する

レベルアップ、経験値、バッジなど、達成感が数値や記号で確認できる

小さな成功体験を積み重ねることが継続の原動力

ごほうび・報酬の設計

「いいね」「バッジ」「限定アイテム」など、直接的な価値でなくても行動を強化できる

内発的動機(達成感・承認欲求)と外発的動機(景品・ポイント)の両方を活かす

仲間や社会的要素を活用する

ランキングやフレンド機能、SNSでの共有など、人とのつながりが行動を後押し

協力や競争、承認があることでモチベーションが持続する

デザインの視点:仕組みを「ゲーム化」するステップ

目的を明確にする

何を続けてもらいたいのか(学習、運動、購買、業務)

行動を小さく分解する

1日1回のログイン、1問のクイズ、1回の運動など、短く簡単に

進捗や成長を見える化する

グラフ、レベル、経験値、バッジなどで成果を可視化

報酬や称号で達成感を強化する

内発的報酬(成長の実感)、外発的報酬(景品やポイント)をバランスよく

仲間や競争要素を組み込む

SNS共有、チームミッション、ランキングなどで刺激を与える

変化や挑戦を与えて飽きさせない

デイリーミッション、期間限定イベント、ガチャやランダム報酬など

日常や仕事での応用例

学習・教育:毎日の課題をミッション化、進捗やバッジで達成感を可視化

健康・運動:歩数や運動量を経験値化、チームで競うことで継続

EC・マーケティング:購入や来店をポイント化、ミッションやガチャでリピートを促進

社内研修:ステージ制やミッション制で社員の学習意欲を高める

SNS:いいねやシェアで反応が見える仕組みを活用

ポイントは、「強制ではなく自発的に続けたくなる」デザインにすることです。

心理学の応用:人が動く仕組みを理解する

自己決定理論:自分で選んで行動するとやる気が出る

変動報酬:予測できない報酬は習慣化を促進する

社会的承認:他人からの評価が行動を維持する

ゲームの仕組みは、これら心理学の原理を自然に取り入れています。
だからこそ、日常や仕事にも応用できるのです。

まとめ

小さな課題をクリア → 達成感を得る → 仲間や社会に認められる → 次の行動につながる

ゲームの中で体験するこのサイクルを、現実の生活や仕事に応用するのがゲーミフィケーション

ポイントは、「やらされる」ではなく「自分からやりたくなる」仕組みを作ること。

これが理解できれば、日常の小さな行動も、
自然と“続けられる習慣”に変えることができます。

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