第25回マーケティングやキャンペーンのゲーミフィケーション

ゲーミフィケーション

昔のキャンペーンといえば「抽選で○○が当たる」「○○円以上で応募できる」といった単発型のものが主流でした。
しかし、最近の企業キャンペーンはそれだけでは終わりません。
買い物や来店、SNS投稿などの行動自体に「遊びの要素」を取り入れ、ユーザーが「もっと参加したい」「また試したい」と感じる設計が増えています。

たとえば──

コンビニで買うたびにポイントがたまり「ガチャ」が回せるキャンペーン

SNSで投稿すると“ミッション達成”としてバッジがもらえる企画

ARカメラでキャラクターを探す“リアル探索ゲーム”型イベント

これらはすべて「買う」や「投稿する」といった行動に、ゲームのような報酬や達成感を付与した例です。

“参加したくなる”心理をどう作るか

人は単に「割引」よりも、「チャレンジ」や「特別な体験」に惹かれやすいものです。
「抽選で当たる」よりも、「ミッションをクリアしてチャンスを得る」と言われると、自然と行動したくなります。

これは心理学でいう「自己決定理論」とも関係があります。
自分の行動が「選んだ」「挑戦した」と感じられると、満足度が高まるのです。

つまり、キャンペーン設計では「買わせる」より「参加したくなる」構造を作ることが重要です。

成功しているキャンペーンの共通点

人気のあるゲーミフィケーション型キャンペーンには、いくつかの共通点があります。

目標が明確で短期的(“今日やる”理由がある)

達成すると報酬がある(抽選、限定特典、SNSバッジなど)

進捗が見える(メーターやポイント、スタンプ)

共有したくなる(SNS投稿やランキング要素)

この4つを意識すると、単なる販促企画が「体験型マーケティング」に変わります。

日常の中の“楽しい”をデザインする

たとえば、

「○日連続で来店したらレアバッジを贈呈」

「特定商品のQRコードをスキャンしてポイントを貯める」

「友達を招待してチームで達成率を競う」

などは、どれも“遊びながら買う・関わる”体験を作り出します。

ユーザーにとっては“ちょっとした遊び”でも、企業にとっては自然なリピートと拡散の仕掛けになります。

まとめ

これからのマーケティングでは、「買ってもらう」よりも「一緒に楽しむ」設計が鍵になります。
ユーザーが物語の登場人物のように参加できるキャンペーンこそが、次の時代のブランド体験です。

次回(第26回)は、
「習慣づくり(ダイエットや家計簿)に応用する」
——日常生活の中で“ゲームの力”を活かす方法について掘り下げます。

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