ゲームを遊んでいると、「経験値が貯まってレベルが上がる」「スキルが強化される」など、成長が数字で見える仕組みがあります。
これが人の“やる気”を引き出す大きなポイントです。
実際、私たちは現実の生活でも「昨日より上達している」と感じられる瞬間に喜びを感じます。
ただし、勉強や仕事のように成長が目に見えにくいと、「がんばっても変わらない…」と感じやすくなります。
ゲームは、そこに“見える化”の魔法をかけているのです。
数字があると実感できる「進歩」
たとえば、
経験値バーが少しずつ伸びる
スキルレベルが「Lv.1 → Lv.2」になる
ステータスが「攻撃+5」上がる
たったこれだけでも、「自分が前に進んでいる」と実感できます。
これは心理学でいう「コンピテンス(有能感)」という欲求に関係しています。
人は、自分の力が伸びていると感じたときに、もっと努力しようと思えるのです。
日常生活でも「経験値」は作れる
この考え方は、ゲームだけでなく現実にも応用できます。
たとえば:
読書を1冊読むごとに「経験値+10」
1日ウォーキングしたら「体力スキル+1」
1週間連続で早起きできたら「レベルアップ!」
といった形で、自分の努力を“見える数字”にしてみると、
モチベーションが維持しやすくなります。
アプリでも「学習時間」「歩数」「貯金額」などを可視化するものが多いですが、
それはまさにゲームの「経験値システム」を取り入れた仕組みです。
「進捗が見える」と継続しやすい理由
もし成長をまったく感じられなければ、やる気は徐々に下がります。
でも、少しずつでも数字が伸びていると、「もっと伸ばしたい」と感じます。
この“少しずつの進歩”を意識させる設計こそ、継続のカギです。
ゲームで経験値バーがほんの少し動いただけでうれしくなるように、
私たちは「前進している感覚」に強く反応するのです。
まとめ
数字やメーターは、見えない努力を“可視化”する魔法
小さな進歩でも、実感できれば続けたくなる
現実でも、自分の「経験値メーター」を作ると継続しやすい
次回は、第14回「バッジ・称号:目に見えるごほうびの力」。
頑張った証を“見える形”にすることで、人はなぜ満足するのか?
その心理と応用法を解説します。
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